2005-01-01から1年間の記事一覧

「改革好きな」スペイン政府。禁煙法と性教育改革

今の内閣になってから、スペインは良かれ悪しかれ、立て続けに次々と現状「改革的」な立法を成立させて、それに快からぬ感情を抱く人をいらだたせていると言っても良いでしょう。その中にはいつでもやれたこと、表だって反対することの出来ないことがいろい…

私の合唱団についての雑談。

今年もいつの間にか終わりに近づいてきました。12月は、キリスト生誕を祝うクリスマスを控えて、楽しい家庭向けの音楽の演奏会も多くなり、またクリスマス前のマリア懐妊のお告げの日とか、ミサも多く、キリストの死と復活祭前の暗い重苦しいミサの続く頃の…

「日本経済はついに不況の悪夢から抜け出した!」というニュース

6日のHerald TribuneにJapan finally putting nightmare of recession behind it. と題されたMartin Facker の記事が掲載されています。大変嬉しいことです。 以下、この評価がどのような議論から出てくるのかを見てみましょう。 これによれば、ここ2年で…

フランコ死後30周年。フランコ主義の遺産。

lunes, 21 de noviembre de 2005 ここ数日の新聞el Pais int.の1面記事で目に付くのはスペイン旧フランコ主義関連や、右翼関連のニュースで、21日にSpain右翼のSpanish Farangeのメンバー6000人ほどが、今年もFranco死後30年記念のミサをValle de los Caido…

労働市場と教育制度の制度関連としての「学歴社会」の現在

先日、10月30日に私がここで書いた記事に、反応してくださった方のページを読ませていただきました。インターネット音痴で「トラックバック」とやらいうことにどう反応すべきかよく分からないので、その方々に対するお礼の意味を込めて、今日の「ダイアリ」…

スペインでの「教育改革」反対大デモと「スペイン学歴社会」

11月12日土曜日にマドリッドで行われた「教育改革法案」に反対するデモは、ザパテロ内閣になって最大のデモであり、政府筋の計算でも40万人、主催者の一つであるCONCAPAカトリック父兄国民連合の見積もりでは200万人の参加と発表されている大きなものでした…

中流社会の変動。月収15万円・高学歴・不安定雇用層の構造化

日本をもう足かけ3年に亘って離れ、その間に数ヶ月帰日しただけで、日本の事情にひどく疎くなってしまいました。その他の国に長期滞在し、ちょっとだけ日本に帰るという事をしていた時期を入れると、もういつの間にか5年以上日本を留守にしていることにな…

公務員は税金の無駄遣いでしかないか?「行政改革」とは?

この夏、忙しい仕事の合間を縫って、私の所に、かつて少年の頃、生活を共にしたこともあるが、長いこと違った道を歩んできたかつての親しい友達が、訪ねてきてくれました。この人は、国際社会の中で、官僚としてながい間仕事をしてきた人だけあって、1人で…

国民科学教育論争と政治教育ーアメリカの事例

スペイン、ポルトガルの大干ばつと大渇水、毎日のように起こっている山火事、地球の北半球に次々に起こる大洪水による災害、信じがたい惨事が世界に次々と起こっているような気のするこの頃だ。 今日のニュースから。(Internatinal Herald Tribune,9月1日) …

ユダヤ教についての記事を読んで。続き。

記事の紹介を前日の日記のまま、ここで終わってしまうことはあまりに中途半端で、ユダヤ教を信仰するイスラエルさんの真意に反するところがあるかもしれません。彼はユダヤ教を説明しようとしているのですから、私にとっては、本質的ではないという理由であ…

ユダヤ教の特質についての記事を読んで。宗教の「現代化」の課題。

今日は全く柄にもなく、宗教について考えてみました。 私が育った文化環境の中では経験しなかったスペイン・カトリシズムの宗教文化が、多くの人に非常に顕著な影響力を持っているスペインのようなところに住んで、人との交流を通じて日常的な生活の中でそれ…

アイルランド通信 その2.上野格さんから

上野様 楽しいmailありがとうございました。「H.C.パーネル」という人を記念するサマー・スクールに参加なさったとのこと、楽しい雰囲気が伝わってきて、イギリスでのこれに似た会合に参加した記憶がよみがえりました。 しかし、100年前のパーネルさんや植民…

アイルランド通信 上野格さんから

文赤 千兵衛様 メールをありがとうございました。日本では殆ど使わないノートパソコンを持ってきていますので、アドレスがはいってなくて、困っていました。w君に問い合わせたのですが、何か失敗したらしく、届かないらしい。メールをいただけて肩の荷が下…

スペインのある村祭りを訪ねて

U様 早いもので、8月も既に半ば近くなってしまいました。ダブリンの生活はいかがですか?今日は「マリア様が昇天召された日」、つまり私のような罰当たりが日本風に言えば、「マリアさんの命日」でスペインは国民単位の休日です。カトリックの国アイルラン…

村上龍JpanMailMedia 「民間に任せてよい事業とは?」について

最近、インターネットの普及に伴い、個々の非常に優れた諸個人やその集合体が、社会的なコミュニケーション過程を活性化するようなホームページを運営するヴォランティア活動を行っていて、多くの人に刺激を与えてくれています。そうしたものに接することが…

原爆投下60周年にあたって。 スペインの報道

1945年8月5日の広島原爆投下の60周年に当たる日を迎えて、スペイン・ジャーナリズムもかなり大きな取り扱いをして、金曜日夜は、ヒロシマでの被害者を証人として語らせる2時間近いドキュウメンタリ映画「ヒロシマ」がテレビ放送されましたし、代表的新聞は…

「9条の会」に賛同します。

今日初めて「9条の会」というものがあることを知りました。私同様、うっかりと未だ知らなかった人がいれば、ホームページ「9条の会オフィシャルサイト」があるので、詳しくはそれを参照してください。検索しにくかったら、呼びかけ人の「大江健三郎」や「…

21世紀の奴隷貿易

El Pais 6月 2日,2005年 のSociety欄に「スペイン国内に於ける奴隷貿易」というルポルタージュが載っていました。日本にもフィリピン、南米コロンビア、エクアドルなどからの女性が、暴力団の組織によって連れてこられ、日本の売春業者やポン引きに売られ、…

仏・和蘭でヨーロッパ憲法国民投票にNO.

最近、円とユーロの為替は、2年前と比べると、円安方向への変化で安定している傾向が続き、スペインに在住して暮らしている日本人定年者にとってやや失望の毎日でありました。それがここ数日、1ユーロ130円を割るかの期待を抱かされる日が続いて、もう過度…

スペイン・サラマンカ県の農家の牧場風景

スペイン・サラマンカ県の田舎の個人の牧場を訪ねました。友人のお祖父さんの所有地だったそうで、今は従兄弟の方が隠居の家として週何日かをここで過ごしているそうです。300ヘクタール級の牧場として使っていたところですから、全く贅沢な避暑地です。此処…

Ciudad de Rodrigoの写真

U様 W様 いかがお過ごしでしょうか? 先日、久しぶりに近況報告として、こちらの写真をお送りしようと思い、送ったつもりが、どうやら空のメールとなっていたのではないかということが分かりました。もし、そうした空のメールが行っていたとしたら、お許し下…

日中関係の緊張

18日の日記になるはずのものですが、つい、ずぼらで文章書き直さなければと思いつつ、今日の日記となりました。新聞ならば、もうお蔵ということになるのでしょうね。日本についての政治記事、国際関係記事は、余り海外で取り扱われる機会はないのですが、こ…

サラマンカの黒豚。

salamancaの田舎の農家が飼っている黒豚の写真をお見せしましょう。前日の記事でこちらの農業と食生活は、放牧している豚を中心に成り立っていることを書きました。これはまだ春の豚で、ご覧のようにやせ細っています。秋、放牧された荒野の樫の木のドングリ…

スペインの近郊農村を散歩して、

先日、50代ちょっと前かな?という年齢層のサラマンカのある友人夫婦が、「水の月曜日」にオルナソを食べに行こうと、彼らの田舎に誘ってくれました。(「水の月曜日」に田舎に出てオルナソを食べる習慣については、本ホームパージの「オルナソ4」を参照下…

スペインの桜のお花見

先週の土曜日、私達は桜のお花見に行って来ました。 桜の向こうに見える人と比較して下さい。巨木ぶりが分かるでしょう。 (写真は、谷底を走る道路から撮ったものです。雲がかかって生憎でしたが、頂上まで桜の段々畑が続いています。) スペインの人も桜の…

人権てなんだろう?

(この記事は、一度ここに公開したのですが、不満で抹消してしまいました。論文みたいな口調ですが、論文としては極めて要件を満たさないものでしかなかったから、消してしまったのでした。しかし、こうした日記は、私がどんな風に生きているのか、自分自身…

宗教と人権ースペインから (4月12日一部改訂)

ポーランド出身の法王パウロⅡ世がなくなった。法王の数々の業績が今改めて語られている。また、エル・パイス紙はヴァチカンの後継者問題に関連した伏線だろうが、ヴァチカンに於ける重要なスペイン人を3人挙げているが、このうち2人はスペイン・カトリック…

リスボンの市内電車

Lisboaへの旅行 リスボンは、ご承知のように坂の都市です。かなり急な坂を上り下りしなければなりません。そのため、市内電車が昔ながらの狭い石畳の路地を縫うように、到るところに走って、観光客を運んでくれます。何故か懐かしい都市風景です。

リスボンへの観光旅行

セマナ・サンタの連休に、ポルトガルのリスボンへ4日の旅に行ってきました。サラマンカをバスで朝時半に出発して、リスボンに午後2時頃に付きました。宿は、Romaホテルという3つ星ですが、スペインでは4つ星で充分いける清潔で充分のスペースでした。位…

カトリック、セマナ・サンタの合唱コンサート

21日夜8時.30分から、Concierto Semana Santa 2005として、Coro Francisco Salinasの演奏会がありました。Director指揮者はVictoriano Garcia Piloさんでこの合唱団の創立者であり、指揮者です。曲目はすべて聖週間のために相応しい宗教曲で、スペインの大作…