スペイン・サラマンカ県の農家の牧場風景

Sbunaka2005-05-17

スペイン・サラマンカ県の田舎の個人の牧場を訪ねました。友人のお祖父さんの所有地だったそうで、今は従兄弟の方が隠居の家として週何日かをここで過ごしているそうです。300ヘクタール級の牧場として使っていたところですから、全く贅沢な避暑地です。此処同様、広大な田舎の土地の大半が個人の農家の所有地ですから、私たちはその中を歩くことが出来ません。イギリスのように、その中を通ることが出来るフット・パスはありませんので、土地のものでない人たちにはその風景は殆ど知られていない、といってもよいのではないでしょうか?その意味では次の写真などは貴重なものといえるでしょう。ここで紹介するのは、遙か向こうまで穏やかな比較的平地の部分で、鉱泉が湧いていて、美しい水草や蓮、菖蒲が咲いている小川が流れている場所です。こうした場所は全面積の中では少ないのですが、昔、この好位置に尼僧院があり、鉱泉を利用して医療を行っていたのだそうです。今は、尼僧院は閉鎖され、置いてあった家具なども、いつの間にかなくなって、屋根の一郭にコウノトリが巣をかけ、子どもを育てているばかりでした。鉱泉の小屋は、今でも近所の人が冷泉として使用していて、夏も冬も地下の水脈が流れて一定の温度ですので、奇妙に冷たいが寒くないということです。土地の大半に巨石がごろごろしていて、日本の農地のイメージで想像すると、農地とはとても思えないかもしれません。

一番下の写真は、闘牛を飼っている農家の牧場です。此処はしっかりと管理されて、しっかりした商品の生産地として他の農地とは雰囲気が違います。牛も肉牛用の牛と違い、人間が遠目に近づいても逃げたりしません。夕暮れ時に簡単な望遠を使いましたので、映像がぼけています。