スペイン料理 屠殺のジャガイモ パタタス デ マタンサ

1 料理名 パタタス デ マタンサ (屠殺のジャガイモ) 

レシピ ( 人前)
A 材料
干鱈 水で塩抜きし、小さくちぎっておく。
ジャガイモ     米     パブリカ(ピメントン)
にんにく     クミン(薬味 cominos)     タマネギ1かけ(1鱗片)
豚の血液       ベーコン、  月桂樹の葉    塩

B 料理法
1 ジャガイモは皮をむき、薄すぎないように輪切りにする。
水、タマネギ、月桂樹の葉、塩と塩抜きした鱈を入れ、ジャガイモを煮る。

 2 ジャガイモに味付けする。
 イ フライパンでクミンを煎り、ニンニクと一緒に乳鉢に入れ押し潰すようにする。それに水を少々いれてよくかき集めて、ジャガイモの上に注ぐ。
ロ ベーコンの小片を火にかけ、こんがりと焼く。(脂が多すぎれば少し除いておく。)この油の中にパブリカを入れ、多少焦がすようにして、ジャガイモの上に注ぐ。
 ハ 最後に少量の米と、血液を加えてよく煮る。
 米を入れない場合は、血液を良くかき回す。

全部入れて煮上がったところ。最後にタマネギの小片と月桂樹の葉を取り除き、盛りつける。

(私の味見所見)
 血液を入れるというと、気持ち良くないと思われるかもしれません。しかし、昔から、あらゆる部分を大事にして食べたり、保存したりしているので、新鮮な血液は屠殺時に料理したのではないでしょうか。塩抜きした鱈とジャガイモの煮付けに、血液とこちら風の薬味で味付けした、ごく素朴な極めて日常的な家庭の味で、誰でも抵抗なく食べられるでしょう。日本では、豚の脂肪に血液を混ぜた「挽肉」を売っていたようですが、こちらにはそうした血液の食べ方は見あたりません。街では、血液を豆腐のように固めた保存可能なものを売っていたり、料理ソーセージの種類に、加工した黒い血液のソーセージがあるようです。この料理には豆腐のようにしてある血液を使いました。日本で、わざわざお客さん向きに作る様な料理ではありません。
 (サラマンカ市「伝統文化講座」*{伝統料理}04年度から。 講師はマリアフェルナンダ・マルティン・ムニョスMaria-Fernanda Martin Munozさん、です。本文を引用なさるときは、ここまでを明記してください。講義筆記者はマリアロサ、写真は文赤です。)