スペイン料理 干鱈の揚げ団子 ブニュエロ デ バカラオ

        干鱈の揚げ団子 BU遵ホUELOS DE BACALAO

 A. 材料
 水コップ1杯       小麦粉125.g
 卵3           水につけ塩抜きした干鱈 150g
 バター50g        揚げるための油    
 ニンニクとパセリ 

 B 作り方
 ソースパン(片手鍋)に水、塩、バターを入れ、火にかけておき、そこに小麦粉を入れ ボールになるまで撹拌する。そうしたら、火から降ろす。
 これに、卵を全部いれて撹拌する。撹拌しながらパセリを加え、鱈(バカラオ)をくわえて全部を混ぜて、すり身の団子のような感じの生地にする。それを大きなスプーンで掬った大きさで、油で揚げる。丁度、薩摩揚げの団子のような出来上がり。
 
 

 

(私の味見所見)
 生魚のすり身と違い、干だらの水に戻して塩抜きしたものをバラバラにして団子にしたものですから、日本の薩摩揚げの練り物風の舌触りと違います。スペインのhatenaカテゴリー*{伝統料理}には、干だらを使った料理がいろいろあるようですが、夏の暑い厳しい風土の中で、こうした干だらのようなものを多く食べたのでしょうが、日本の昔、私の子供時代を思い出します。60年代高度成長以前までは、冷凍方法も、冷凍倉庫も、運送方法も、また漁獲量も現代と格段に異なっていましたから、魚の干物を殆ど毎日食べていたように思います。干だらよりは安かったのでしょうか、時々食べさせてくれたニシンの干物を水に戻した、甘い照り焼きというか、私たちがニシンの蒲焼きとよんでいたものなど忘れられない食べ物です。干だらはもう少し高級感のある食べ物だったような記憶があります。バカラオはやはり高級魚ではないか、と思います。生を買って料理しますと、大変高級感を味わえる魚のように思います。生のバカラオを使ってこの料理を作ったら、さぞずっとおいしい揚げ物になるだろうでしょうね。これ作って、大根おろしで、醤油味でkuiteena---。 因みに、イギリスなどと違い、スペインでは醤油が大変高価で、昆布や鰹節など手にはいりません。私たちは、そう簡単にふんだんに使えないのですが、日本の皆様、想像できるかなーー。スペインで日本料理屋開きたい人は、そう簡単にはいきませんよ。蕎麦屋のような大衆相手の店だって、本物やろうと思ったら、コスト計算しっかりやって、しっかり腕磨いて、自分の頭で創造的に日本の伝統活かす事の出来る本物の人だけが、道を開いているようです。こうした人がもっと増えて欲しいのですが。何しろ素晴らしい魚の素材が沢山手に入りますから。例えば、私たちは、マグロのトロなど、ちょっと高い程度で、市場から買ってきて、ふんだんに食べることが出来ます。しかし、サラマンカの市内で言えば、すべての通りの10メートルに1軒はある半端ではないバールと張り合って行かなければならないでしょうし、通常の軽い外食、例えば、小皿2つにビールコップ1杯ぐらいで、2ユーロ半(400円ぐらい)というのと張り合えないといけません。こちらで稼ぐなら、当然、こちらの基準の生活を最高のものとして楽しんでいかないと、外国に移住して充実した人生を送ることは難しいのではないでしょうか。故郷日本に片足おいて、こちらで稼いで日本基準の生活枠組みを誇るという様なことは、あり得ないと心得ておくべきでしょうか、そんな気がします。親の金で来ている人とか、日本の年金持ってきているものは、これまでのところ、例外的な「気楽な」存在ですが、こちらに根をおいてこちらの国籍の事業体で働いている日本の方は、勿論、半端ではない覚悟と経験を積まれ、語学能力は勿論、職業能力を形成して、定着しておられる方だと、敬服します。干物の薩摩揚げから、飛躍した話になりました。経験浅い1年ちょっとの日本人定年生活者が、日本の先輩方を見た感想の一つでした。