映画diario de motocicleta

車窓から見たリマの労働者街

sabado, 23 de octubre de 2004
夕方、*映画 Diarios de motocicleta「オートバイ日記」を見に行きました。チェ・ゲバラの青春を描いたものでした。Basada en Notas de Viaje de Ernest “Che” Guevara. por Louis Landeira. Está dirigido por el realizador burasileño Walter Salles y presentado por Robert Redford. Recibió el premio François Chalais a la mejor pericula en el ultimo festival de Cannes.
世界一斉に封切っているようですから、日本で見た方ももう多いのではないかと想像しています。 この映画によると、‘Ernestはこの旅行をしたときにはleprologíaらい病学 を専門とする23才の医学生だったのでした。その友達のAlberto Granado(現在83才)は生化学者bioquimicoであったということです。 エルネストは、後にCheとよばれるようになったが、Cheとは、南米での親しいヒトへの呼びかけで、オイ、とかネーという意味。¿Qué pasa, che? おい、どうした?というほどの意味で使われます。この映画の広告に云うには「El Cheは、豊かな西の甘やかされた若者の間にEmpatia=sympathy=他者の現実に同感する力を喚起する彼の能力によって、文化的イコンとなっている。」とあります。恥ずかしながら、チェ・ゲバラは、まさに私にとってもそうです。
 チリ、ペルーの場面では、私も歩いた場所が出てきます。「わっ!出た!」という感じで懐かしいと同時に、その場面を思い出し、胸が痛みました。素晴らしい青春映画であり、旅行映画であり、そして今なおアルゼンティンの中産階級の学生や青年達が、丁度ベッカムロナウドのTシャツを着るように、CheのTシャツを誇らしげに着て居る気持ちが非常に良くわかる気がする映画でした。実は現実はこの映画のように美しいものではない。どんな逆境にあっても若者の目を通すと輝いて見えるものが写し取られるという意味では、現実を歪めて写したものではないことは明らかだが、しかし、私のような旅人が滞在してみたものは、支配―被支配のギャップの大きさ、貧富や、異国籍人種間の格差の想像を絶した大きさに、苦しさの大きな悲鳴が聞こえるような都市風景だと言えないこともない。世界の広範な一部に、こんな大量の人々のこんな現実があってよいものか、と思わないわけにはいかないのでした。この美しい映画は、Cheがまさにそうした現実の風景をバイクで、足で旅したところを写した映画に他ならない、と思います。
美しい風景を見るためでも良い、とにかく日本の若者よ、Cheの青春映画に刺激されて、一度南米を旅行して、見てきたらどうでしょう。そして同時に、英語以外の言語も学んで、少し社会科学の目で現実を学んできてみたいものです。この21世紀には、最後の大国中国が産業化を達成していくなかで、世界は大きく流動化するでしょうが、こうした南アメリカや、アフリカなどの沢山、沢山のあたかも存在しなかった国々が、正面舞台に「その他大勢」であるにしろ登場して来る、世界社会形成の世紀になるだろうと想像しているからです。また、あなた方が主人公である時代は、そうでなければならないでしょう。この映画の発案者であり、制作者であるロバート・レッドフォードもそう考えているに違いない、と思うのです。
 写真は、あまりはっきり写って居ませんが、車窓から撮ったペルーの首都リマの労働者街の外形です。